学長挨拶

顔写真

保育は未来をつくる

私たちを超えて、次の世代を生きる子どもを育てる仕事は未来をつくることです。

温かい認知

自らの生きる力、発達の可能性をしっかりと伸ばし開花させるためには、子どもの心の世界をその子の眼から、耳から受け止めようとする保育者の構えが大切です。

育てる、育てられる

子どものために(夢や希望を大事に)

子どもと共に(子どもに寄り添い、その子のペースで)

学びつづける保育者(子どもの思いを聴いて、保育者の願いを伝えて、振り返る、更により良いものを求めて共に歩みつづける保育者)

私たちの使命(ミッション)

新潟中央短期大学は「よい保育者」を目指して入学した学生の皆さんを、教職員一丸となって支援します。

新潟中央短期大学 学長石本 勝見





                        平成31年度入学式 式辞

 万物の生命が躍動し、新しい令和の時代がいま始まるこの春、平成31年度新潟中央短期大学入学式を挙行するに当たり、加茂市長小池清彦様、田上町長佐野恒雄様、元本学学長長塚康弘様はじめ多数のご来賓の皆様から御臨席をいただき、誠にありがとうございます。
 ただいま本学への入学を許可された皆さん、入学おめでとう。こころから歓迎します。
 また、ご家族・保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。私ども教職員は、全力で学生を支援し教育に当たる決意でありますが、保護者の皆様におかれましても、本学への温かい御理解と御支援をよろしくお願い申し上げます。
 さて、本学の最も大切な理念は、母体たる加茂朝学校の精神に求められると思います。大正九年九月、ここ加茂の大昌寺、西村大串師が近隣の勤労青年のために学びの場を創設されました。すなわち、学ぶ意欲と意志があるものは、たとえ経済的状況が困難であったとしても仕事をしながら、仕事に行く前の時間、仕事が終わってから眠りにつくまでの時間に、寸暇を惜しんで教えを受ける、歯を食いしばって学ぶという教育実践であります。こうした、いわば仕事をすることと学ぶことが一体となって教育が行われていたわけであります。こうした精神を引き継ぐ意味も込めまして、経済的に困難な状況にあるものに対して、2年間の授業料を全額免除する本学独自の特別奨学金制度を国に先駆けて創設しました。国内のいわゆる有名私学にも決して劣ることのない、この誇るべき理念と歴史をしっかりと今につなげ、社会から信頼され選ばれる大学として存続発展していけるよう、私どもは全力で努力を重ねていく覚悟であります。ご承知の通り、本学は保育者養成の短期大学であります。私ども中央短期大学が養成すべき保育者とはどのような保育者であるか、あるべきか、教育の質の向上とともに、その大きな方向性を教育目標としてまとめました。
 すなわち、「子どものために 子どもと共に 学びつづける保育者」であります。この意味するところは、すなわち、子どもファースト、チャイルドセンタード、子ども中心であり、先ず、子どもを何よりも大切にし、子どもの眼から世界を見て、考えていこうという事であります。そして、子どもが子供らしく、子どもであることが大切なことであり、そうした大事な子どもが様々な経験を積み重ね自分になっていく、自己実現していく過程を、子どもに関わりながら、子どもからも教えてもらいながら、保育者たる自分も共に保育者として成長していきたい、そうした先生でなければならないのではないか、という事です。子どもは教えられる存在であると同時に保育者の成長にとって欠かせない存在である、ということです。この考え方の根底には、我が国のみならず世界の児童福祉にとって最も大事である「子どもの最善の利益」という理念が共通して流れているのであります。今、新入学生の皆さんの心の中には「よい保育者になって仕事をしたい」という思いが強く存在していることと思います。どうか、自らが目指す理想の保育者になるために、高く、揺るがない志をもち、覚悟を決めていただきたい。しっかりと覚悟を決めて、目標を定めて2年間努力すれば必ず「よい保育者」として子どもたちの前に立つことができると信じています。私ども教職員は一丸となって、全力で皆さんを支え、応援します。
 また、学びを深めると同時に、この新潟中央短期大学のキャンパスで、人生で最も輝き、自らの人格形成に大きな影響を与えるこの青春の時を、仲間と共に、また本学の教職員と一緒に、有意義に過ごしてください。
 以上、学長としての式辞とします。


                                      平成31年4月3日  新潟中央短期大学学長 石本 勝見



                    平成30年度 卒業証書・学位記授与式 式辞

 弥生の空いよいよ明るく 越の大地に春のにぎわいの声響く今日の佳き日に、平成30年度新潟中央短期大学の卒業式を挙行するにあたり、加茂市長 小池清彦様、本学元学長 長塚康弘様はじめ多数の御来賓から御臨席いただき誠にありがとうございます。
 さて、卒業生の皆さん、この2年間、日々の授業は勿論、ミュージカルや出前保育、幼稚園、保育園や児童福祉施設等での厳しい実習など休む間もないほどの課題を乗り越えよく頑張ってきました。皆さんの努力を称え、心からおめでとうのメッセージを送ります。
 本学は保育士養成を使命とする短期大学であり、よい保育者として必要な知識や技術を習得し、更にそれらをどう実践場面で生かしていくか、その応用力、表現力等を実習等の場面で磨いてきました。それは、例えば実習場面では、最初は話しかけても無視されてしまい、戸惑い、悩んでいたが、実習後半にはその子から「先生」と話しかけられて飛び上るほどうれしかったことや、子ども同士のトラブルでは、まったくどうしていいかわからず、途方に暮れてしまった自分など様々な経験をしたことでしょう。その経験の意味などを親身になって丁寧に指導してくださった現場の先生と話し合い、振り返り、考えながら更に深く、子どもや保育を理解することができたことと思います。もがき苦しみ、自己の弱さにも向き合うことが避けられなかった日々など、この2年間の楽しいことも苦しいことも、すべての経験が皆さんの、今ここにいる新しい自分を創ってくれたことと確信しています。大部分の皆さんはこれから幼稚園、保育園、認定こども園等で保育者として仕事を始められるわけですが、取得した免許・資格はそうした現場に立つための入口切符にすぎません。よい保育者として子どもたちに慕われ保護者に信頼される保育者になるには、更に保育の現場での長い経験の積み重ねが必要だと思います。皆さんの胸の内にある「よい保育者とは?」の理想の姿に向かって、本学の教育目標「子どものために 子どもと共に 学びつづける保育者」をどうか心に刻んで、人が人を育てる仕事、ロボットでは決してできない意味のある、この保育、教育、人を育て支援する仕事に誇りを持って5年、10年と続けていって下さい。
 また本学では、保育の専門職としての知識や技術だけでなく、人として社会で生きていくためのスキルやマナー、態度についても学んできたことと思います。
 私はかねてから、専門家の基盤に良き社会人としてのありようが求められていると考えてきました。社会、地域社会には多様な人々が生活しています。障害のある人もない人も、赤ちゃんもお年寄りも、力の強い人も弱い人も様々な個性を持った人々が助け助けられ、共に影響しあいながら、つながって生きています。よき社会人とは、思うに、こうした社会の現実を踏まえ、あなたは私にとって、社会にとって大事な人であり、私がwell beingに生きたい、と同時にあなたもwell beingに生きる権利がある、このことを尊重し応援しようとする心、意思を持っている人であろうと思います。この観点からすると、いま日本に起きている深刻な児童虐待の死亡事例は、親の、自分の思い通りならない子どもは切り捨てられ、力の強い人が弱い人、子どもに害を加えている、正視するに耐えがたい出来事です。極めて自己中心的であり、こうした考え方や態度は、たとえ「しつけ」としたとしても到底受け入れられません。
 皆さんは保育者を目指すにあったって、その根底的な考え方として「子どもの、相手の立場から見る、考える」ことの重要さを徹底的に学んだと思っています。人間は生きていくために「自己中心的」にならざるを得ない場合が時にあるかもしれない、しかし人を育てる、人の成長や進歩を願うのであれば、親であれ先生であれ、その子の眼から世界を見ようとする態度、その子の心の世界にはどんな風景があるのだろうかと思う心は必要にして不可欠である、と言っていい。
 相手の世界を大事にすること、共に力を合わせて課題に向かうこと(協働)、共に新しい文化や価値をつくっていくこと(共創)-競争ではなくーの精神、態度は地球規模のグローバルな社会においても、現在の日本の社会においても、皆さんが間もなく活躍するであろう幼稚園や保育園などの場においても、人や文化の多様性を受け止めながら、共に気持ちよく生きていくためには一貫して、共通して大事なことではないか、と思っています。
 さて皆さん、名残りは尽きませんが、未来に向かって胸を張って、本学での様々な経験で更に成長した自分を信頼して、一歩一歩しっかりと前に進んでください。
 最後になりましたが、ご家族、保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。皆様のお喜びを私ども教職員も共有させていただきたく存じます。様々な面で本学にお寄せいただいた御支援に対し、心から感謝申し上げます。
 最後の最後になりましたが、卒業生の皆さんの新しい門出に、私は惜しみない拍手を送ります。


                                      平成31年3月15日  新潟中央短期大学学長 石本 勝見